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「加盟校レポート」1 建学の理念を学ぶテキスト:大谷大学 藤田義孝先生

■新企画「加盟校レポート」

こんにちは。教まちや事務局です。

 

今回は新企画として、大学コンソーシアム京都でFD企画研究運営委員を担当されている先生方に執筆をお願いしました。

第一弾となる今回は、大谷大学 文学部国際文化学科 准教授 藤田義孝先生に大谷大学での自校教育の取組についてご紹介いただきます。

それでは、藤田先生宜しくお願いいたします。



大谷大学の藤田です。今回、本学の教育に関する特徴的な取り組みについて執筆を依頼されたのですが、原稿を読み返してみると、どうも建学の理念の説明のようになってしまって・・・あまり面白みのない文章かもしれませんが、お付き合いください。

■二つの訓辞

大谷大学は、1665年に開創された東本願寺の学寮を前身とする、真宗大谷派の仏教系大学です。近代的な大学としては1901年、東京・巣鴨の地に真宗大学として開校したのが始まりです。
1913年には真宗大谷大学として、現在の場所である京都・上賀茂小山に移転し、その赤レンガ本館が昨年ちょうど100周年を迎えました。

そして、初代学長の清沢満之が述べた「開校の辞」と、第三代学長の佐々木月樵が述べた「大谷大学樹立の精神」の二つの訓辞が、今日まで建学の理念として受けつがれています。



初代学長・清沢満之は、開学式典に際して「本学は他の学校とは異なりまして宗教学校なること、殊に仏教の中において浄土真宗の学場であります」と述べ、その教育目標は「自己の信念の確立の上に、其の信仰を他に伝える、即ち、自信教人信の誠を尽くすべき人物を養成する」ことであると述べました。

そして、第三代学長の佐々木月樵は、「本務遂行」(Carry out your duties)、「相互敬愛」(Respect one another)、「人格純真」(Be true to yourselves)の三モットーを教育の方針として掲げたのです。

■大谷大学の「人間学」

2010年には、大谷大学真宗綜合研究所において、学長を研究代表者とする「建学の精神」教育推進研究班が立ち上げられ、「建学の精神」の再検討と、その趣旨の現代的表現に関する共同研究が進められました。3年に及ぶ研究の成果として、学生・教職員が共に建学の理念を学べる基本テキスト『大谷大学で学ぶ―建学の精神―』が2014年春に完成しました。




このテキストは、今年度の4月から、教育研究に意欲的な教員によって試行的に「人間学」の授業で使用され、さらなる改訂を目指しています。


『「人間学」は今から100年以上前、大谷大学が開学した時から受け継がれている本学独自の理念です。いつの時代も、どの世界でも、社会を動かすのは「人」。親鸞やブッダの思想や生き方を通じて「人はなぜ生きるのか」という問いを重ねることで、現代社会を生きる智慧を求めてきました。』(大谷大学ホームページより)

この大谷大学のもっとも特徴的な科目である「人間学」は、仏教精神にもとづく人間教育を行う授業と位置づけられています。主に真宗学・仏教学の教員が担当し、全学科の1年生の必修授業となっています。

ですが、実のところ、大谷大学で学ぶことの本当の意味は、教員もテキストも教えてはくれません。なぜなら、他の誰でもない自分が学ぶことの意味は、自分が見つけるしかないからであり、授業もテキストもそのきっかけにすぎないからです。

重要なのは、教員も学生も、大谷大学で共に学ぶ者として、学ぶことの意味を考え、語り合うことであり、「人間学」の授業もそのための機会に他なりません。このように、教員と学生の対話・交流を重んじる学風そのものが、親鸞の教えに立つ大谷大学の教育の本質であるといえるでしょう。

 

■「知進守退」

藤田先生ありがとうございました。

「人間学」とは人材ではなく人物の育成を目標とする学びだそうです。
大谷大学の正門北側に「知進守退」(進むを知りて退くを守る)と刻まれた石碑があります。




「知進守退」は、浄土真宗で七高僧の第三祖とされる曇鸞(どんらん)の「浄土論註」にある言葉です。
曇鸞は「進むを知りて退くを守るを“智”という。空・無我を知るを“慧”という。智によるがゆえに自楽を求めず。慧によるがゆえに、我心の自身に貧着することを遠離す。」と注しています。
(進むを知りて退くを守る)の解説文には「進んで衆生を済度することを知り、小乗の自利主義に退かないように身を守る。」とあります。人が悟りを得て仏へと成ってゆく上で一番の障碍は、己の心であるということだそうです。
勉学の目的が己の優越感を満たすものになってしまうことを防ぎ、人々の為にその身を費やす歓びを知ることが「智慧」であり、その「智慧」を備えた“人物”となるために「人間学」を学ぶということなのでしょうか。

 

ということで、新企画「加盟校レポート」いかがでしたか?

今後も月に1度くらいのペースでこのシリーズを続けていく予定です。

次回もお楽しみに。

 

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