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【立命館大学】2023年3月土曜講座

2023 / 3 / 4 / 土 〜 2023 / 3 / 25 / 土
オンライン
  • 教育
  • 社会貢献
  • 研究
  • その他
  • イベント概要

     「立命館土曜講座」は、当時の学長であった故末川博名誉総長が、「学問や科学は国民大衆の利益や人権を守るためにあること、学問を通して人間をつくるのが大学であり、大衆とともに歩く、大衆とともに考える、大衆とともに学ぶことが重要」であると提唱し、大学の講義を市民に広く開放し、大学と地域社会との結びつきを強めることを目ざして設けられました。戦後の激動のさなかの1946年3月31日に、末川博教授の「労働組合法について」と題する第1回の講座が開催され以降、半世紀以上続けられており、「開かれたアカデミズム」を実践的に追求しています。

     また、学問の動向や各分野の研究成果の紹介、古典や名著の解説とともに、アクチュアルな時事問題を学問の方法や理論の次元まで掘りさげた解明、また時代を先取りしたテーマ設定をするなど、大学の学問を市民に開放する、という目的にふさわしい多彩な内容を取り上げています。

    ○2023年3月4日 (第3377回)
    テーマ:人生100年時代のお金の話「相続と信託」
    講師:大阪経済大学 客員教授 岸本 雄次郎 氏
    企画:法政基盤研究センター
    時間:10:00~11:30
    会場:オンライン配信(定員400名)
    申込:https://docs.google.com/forms/d/1vkVRyUKgrP1bc_wqSvYIkWRwR-Tjz8mAQNVOpT85jAo/viewform?edit_requested=true
    概要
     不老不死が実現されたわけではありませんが、人生百年時代と言われ始めました。そこで、現役を退いた後もそこそこ長くなった人生における経済基盤が重要となって参りました。加えて、可愛い孫子のための、保有資産の上手な残し方も優先順位の高い事項となっています。そういう中、最近では「信託」という法的手法が話題となっています。
     アメリカの大富豪の中で保有資産を「信託」していない者はほぼ存しないとされている一方、わが国では今のところ「信託」はそれほど用いられておりません。その理由としては、遺産目録の検認に関する日米の法制面の相違が最も大きいのですが、死生観の相違が最大要因でありましょう。
     そこで、最近とみに話題となっている「信託」に関して、人生百年時代における資産の管理方法および次世代への資産の継承方法につきお話し申し上げたいと考えております。
     後継ぎとなるべき子女が存しないとか、逆に、一子相伝をしたいのにそれがままならないとかの、事業承継等の具体的問題を題材として、「信託」による解決法を皆様とご一緒に考えて参りたいと存じます。

    ○2023年3月25日 (第3378回)
    テーマ:近代日本知識人の「母」「丸山眞男とその母、加藤周一とその母」
    講師:立命館大学加藤周一現代思想研究センター 研究員 半田 侑子 氏
       関西国際大学 講師 劉 争(りゅう じゅん)氏
    企画:加藤周一現代思想研究センター
    時間:10:00~11:30
    会場:オンライン配信(定員400名)
    申込:https://docs.google.com/forms/d/17Wd_usCOIu2f4fJbC8YPSDLUU8yu32th0ozxRV0LF2M/viewform?edit_requested=true
    概要
    <半田 侑子 氏>
     本講演は筆者が研究代表をつとめ、サントリー文化財団「学問の未来を拓く」研究助成を受ける共同研究「近代日本知識人の「母」――丸山眞男・加藤周一・鶴見俊輔の母たち」を進める過程での中間報告として位置づけ、丸山の母、セイに絞って論じることにする。
     近代日本において知識人とされる存在はそのほとんどが男性だった。近代日本知識人研究は圧倒的に男性を対象とし、論じる側もまた男性が中心である。その間、家庭を仕事場としてきた多くの女性たちの姿は、男性に比べるとその足跡を追うことが非常に困難である。しかし家庭で懸命に働いた女性たちは、日本社会に影響を与えなかったと言えるだろうか。このような問題意識のもと女性研究者による国際共同研究として構想した。本共同研究は、近代日本知識人を生み育てた母に光をあて、近代知識人たちのテクストを通して、彼らの母、ひいては近代日本の母たちの姿を再発見したい。本講演では丸山眞男の母、セイを取り上げる。個人としてのセイ自身を知ることが重要であると考え、丸山が語る母像からセイの姿を浮き彫りにする。

    <劉 争 氏>
     加藤周一と母織子の関係は加藤の自伝小説『羊の歌』の「母」に多く描かれるが、『羊の歌』において「母」のほうが父よりも子供周一に愛される理由は単に「母」であり「女性的」だからだろうか。母織子に重ねて描かれる『羊の歌』の「母」は子供周一の尊敬に値する人間の像そのものであることに注目したい。さらに「母」織子像は単に「母」の像に留まらず、『羊の歌』においては「女性的」なものに表現されていること、そして、そのような「女性的」なものは『羊の歌』の「母」から『続 羊の歌』の「恋人」へと発展していく。これまでにない視点から新たな解読を試みる。

  • 開催日
    2023 / 3 / 4 / 土 〜 2023 / 3 / 25 / 土
  • イベントWebサイト
  • 会場
    オンライン
  • 参加対象
    どなたでもご参加いただけます。
  • 主催
    立命館大学衣笠総合研究機構
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