シンポジウム1
「FD×SDで向き合う新しい学び ──学び手ひとりひとりの成長と幸せに寄り添う大学教育を探る──」
大学教育が他から切り離されたシステムとして機能できた時代は去ろうとしている。大学は初等中等教育や社会人教育、生涯教育などのセクターとより有機的に連携しながら、ひとりひとりの学習者の学びに、生涯を通じて向き合える仕組みへの転換が求められている。また、情報システムや遠隔学習の活用によって、学習者の学びをより小さな単位で保証・認証するマイクロクレデンシャルなどの仕組みも急速に進化している。シンポジウムではそのような問題意識と現状認識に立ち、学習者が主体的に学び、自らの学びを編成していく時代に即した大学教育のあり方を探ることにしたい。
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井上 雅裕 氏 慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 特任教授、芝浦工業大学 名誉教授(元副学長)、大正大学 招聘教授
1978年早稲田大学理工学部卒、80年早稲田大学大学院理工学研究科修了、同年三菱電機に入社。ミシガン大学客員研究員を経て2005年芝浦工業大学システム理工学部教授。17年~21年副学長。21年から慶應義塾大学大学院特任教授。博士(工学)、技術士(情報工学)、シニア教育士(工学・技術)。
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松下 佳代 氏 京都大学 教育学研究科 教育・人間科学講座(高等教育学コース)教授、大学教育学会 会長
京都大学教育学部卒業、京都大学大学院教育学研究科博士後期課程学修認定退学。京都大学博士(教育学)。1995年京都大学教育学部助手、97年群馬大学教育学部助教授、2002年京都大学高等教育教授システム開発センター助教授、03年京都大学高等教育研究開発推進センター助教授、04年同教授。22年より現職。2017~23年日本学術会議会員。23年から大学教育学会会長。
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宮越 敬記 氏 京都市立開建高等学校 教頭
1978年京都市生まれ。2000年京都教育大学卒業後、京都市立高等学校教諭を経て、2018年京都市教育委員会指導主事。指導主事在職中、京都市立開建高等学校(2023年開校)の開設に関わる。2022年より、京都市立塔南高等学校、京都市立開建高等学校の教頭として、新しい教育のカタチを教職員とともに模索中。
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築地 達郎 氏 龍谷大学 社会学部 コミュニティマネジメント学科 准教授
1960年鳥取県生まれ。福井県、大阪府、秋田県などで育つ。1983年京都大学工学部卒業後、日本経済新聞社に記者として入社。社会の情報化をテーマとした200回余りの長期連載を担当した。1997年、報道業界の革新を目指すメディアベンチャー「報道ネットワーク」と「京都経済新聞社」を独立創業。2005年から現職。2019年から多摩大学情報社会学研究所客員研究員。