京都文教大学「地域インターンシップ」のご紹介
こんにちは。教まちや事務局です。今回は、京都文教大学の「地域インターンシップ」についてご紹介いただきました。
京都文教大学では、1996年の開学以来、地域に開かれた大学として進化を続けています。「ともいき」の精神を掲げて地域に根づいた教育と研究を行い、社会貢献活動にも力を注いでいます。地域の人々とともに人材を育み、地域づくりをおこなう取り組みを是非ご覧ください。
執筆者:京都文教大学 社会連携部フィールドリサーチオフィス 中野 真由子 氏
■「地域インターンシップ」プログラムについて
京都文教大学は、社会とかかわりながら輝く「ともいき(共生)」の精神を備えた豊かな人材の育成を目指しています。
地域の人々とともに魅力ある人材を育むプログラムとして、「地域インターンシップ」は、職業観・就業観を広げ深めることに加え、京都府南部地域を中心とする大学の身近な地域を知り、地域での就労を体感することを目的として開講しています。
■ プログラムの1年
「地域インターンシップ」プログラムは、全学部の2~4年次生を対象に、基盤教育科目-キャリアデザイン科目-ワークデザイン科目の選択科目として開講されており、春学期に「地域インターンシップ事前学習」、秋学期に「地域インターンシップ」をセットで履修する正課科目です。
エントリーの際に提出する、履歴書に準じた様式の申込書の作成からプログラムははじまります。申込書を元に、担当教職員が個人面接をおこない、プログラムの参加可否の決定および学生と実習先のマッチングをおこないます。
春学期の「地域インターンシップ事前学習」では、インターンシップ実習の目的設定、自己分析、業界研究・企業研究、マナー研修等を、グループワークを中心とした演習形式でおこない、実習に備えます。チームティーチングによる教職員の多面的なアドバイス、他の履修者とのグループワークをとおして、自分自身について新たな気づきをもち、自己理解を深めます。
学生と実習先との最初の接点は、実習前に実習先を訪問する「事前面談」の電話アポイントです。学生が電話で訪問日時の約束をしたうえで、単独で実習先を訪問します。実習期間や出勤時間の決定、服装や昼食などの事務事項を確認したうえで、実習に備えて必要な心構えや、実習先によっては実習までの課題をいただきます。
また、この訪問のもう一つの大きな目的は、春学期の授業をとおして、学生たちが考えを深め、言語化してきた、インターンシップ実習を通して得たいと思っていることや、現時点で興味のある仕事、そして実習に対する意気込みを、自身の言葉で担当者様に伝えることです。この面談の学生の関心や実習への思いを勘案したうえで、実習内容を柔軟にカスタマイズしていただいており、実習での学びの充実につながっています。
また、事前面談に加え、10日間の実習の5~6日目には、担当教職員が事業所を訪問し、後半の実習をより実りあるものにするために実習先の担当者様と実習生、双方と担当教職員が面談をおこなう「中間訪問」を実施しています。
夏休みの実習を終えた秋学期の授業では、教職員と実習生同士での振り返り学習や「実習成果報告会」でのプレゼンをおこないます。 また、「実習成果報告書」を作成する過程で、みずからの就業体験を振り返り、新たな目標を設定することを目指します。
履修者全員がパワーポイントでの発表をおこなう「実習成果報告会」は、指導にあたっていただいた実習先の方々をお招きして2日にわたり開催します。プログラムが正課となって7年目を迎え、本学卒業生や本プログラムの修了生が、実習のご担当者として後輩の発表を見守っていただくケースも増えました。
■ 地域の実習先について
包括連携協定を締結している宇治市、京都府(山城広域振興局)、久御山町、精華町、宇治商工会議所、城陽商工会議所、久御山町商工会、城陽市、京都市伏見区、一般社団法人京都中小企業家同友会 (締結順)に、実習生の受け入れ、また事業所をご紹介いただいています。
また、「産・官・学」接続を通じた地域人材の育成と定着促進を目指す、京都文教大学と地元企業・事業所、行政・経済団体とのネットワークである「京都文教ともいきパートナーズ」の皆様にも多くの実習生を受け入れていただいています。
「京都文教ともいきパートナーズ」(2022年11月現在75事業所が登録)の皆様には、インターンシップ実習生の受け入れの他にも、授業への参画、教員との共同研究、大学で開催される市民向けイベントへの出展、地元高校生対象の企業見学バスツアーの共催、本学産業メンタルヘルス研究所による地域企業向けの懇談会やラインケア研修への参加などで協働しています。
学生、教職員、地域住民、企業・行政が共に学びあい、共に生かし合い、共にいきいきする「ともいきキャンパス」の創造に取り組む本学の理念にご賛同いただいている地域の皆様とともに、「地域インターンシップ」プログラムはこれからも進化していきます。