京都産業大学「アントレプレナー育成プログラム」のご紹介
こんにちは。教まちや事務局です。今回は、京都産業大学の「アントレプレナー育成プログラム」についてご紹介いただきました。
京都産業大学では、1965年の開学より「将来の社会を担って立つ人材の育成」を使命として掲げ、時々の国内外の情勢や社会の要請等を踏まえ、時代に応じた教育研究体制及びキャンパスの整備を推し進めています。Society 5.0の実現に向けて、人びとの夢を実現する革新の技術と社会・世界をむすび、新しい産業をうみだしていく起業家(アントレプレナー)の育成の取り組みを是非ご覧ください。
執筆者:京都産業大学 イノベーションセンター事務室 梅田 泰彰 氏
■アントレプレナー育成プログラムについて
京都産業大学では2023年4月に全学部、全学年を対象とした「アントレプレナー育成プログラム」を始動しました。このプログラムは起業を目指す学生や、起業家精神を獲得したい学生のための、教育と起業活動支援を一体とする全学共通の教育プログラムです。学部で学びを深めながら、学問の分野や領域など、さまざまな枠を越えて新しい知見を得る。仲間と一緒に学びながら活動する。活動しながら学ぶ。すべてが“すぐそこ”にある一拠点総合大学ならではのプログラムです。また、このプログラムにおいては、「SHIFT」というテーマを掲げています。これは、「知性と才能を磨き、人びとのために変革の先端に立つ」人材として、意識してほしい5つのキーワード「Sustainability」、「Human」、「Intelligence」、「Frontier」、「Talent」 を表したものです。
■アントレプレナーシップ科目について
全ての学部が履修できるように共通教育科目として6科目(講義4科目、演習2科目)を開講しています。基礎科目(講義科目)として、起業家精神やリーダーシップ、組織を動かす知識を学ぶ「アントレプレナーシップと組織」、ビジネスの源泉となる社会問題とその解決策を探索する「アントレプレナーシップと社会問題」、デジタル時代の企業戦略とビジネスデザインを学ぶ「アントレプレナーシップと戦略」、未来技術のビジネスへの応用可能性を探索する「アントレプレナーシップとイノベーション」の4科目を開講。応用科目(演習科目)として、仲間と一緒に起業を目指し、起業指導の実績がある5名のメンター教員が起業活動を支援する「アントレプレナーシップ演習A」、「アントレプレナーシップ演習B」の2科目を開講しています。この他に推奨科目として、各学部の専門科目や文部科学省MDASHリテラシー認定科目である「データ・AIと社会」の履修を推奨しています。更には、学内の授業だけではなく、個別最適な知識・スキルの獲得を目的として「Udemy Business」の受講も推奨しています。
写真は左から講義科目「アントレプレナーシップと組織」と演習科目「アントレプレナーシップ演習A」の授業風景
■アントレプレナー育成プログラムを推進する組織・拠点について
これらのプログラムおよび科目の推進、イベントの実施を通じて、起業家を志す学生を応援・支援するために2023年4月に「イノベーションセンター」を開設しました。更には、学部や学年の垣根を越えたつながりを作ることができる新たな拠点「Innovation HUB」、「Innovation ラウンジ」を設置しました。「Innovation HUB」では、ステージ、スクリーンとマイクを常設し、アイデアコンテストやビジネスプランコンテスト、ピッチイベントを行う予定です。「Innovation ラウンジ」では個別に勉強したい、談話したい時に使える場所となっており、起業を志す学生や、新しいプロジェクトの立ち上げを目指す学生等が、「共通の目的意識を持っている学生と話せる・友達になれる」「ここに来たら悩みを聞いてくれる人がいる」そう思える空間となっています。
写真は左から学内の新たな拠点として設置した共創空間「Innovation HUB」、「Innovation ラウンジ」
また、キャンパスの外にも、学外の活動拠点として京都市西陣地区に「町家 学びテラス・西陣」を開室※しています。築約100年の町家を活用し、本学の学生以外にも、他大学の学生、自治体の方、起業家等が定期的に集まっています。町家で刺激を受けた学生が他大学生と起業に至るなど、大学の枠さえも越えた活動が行われています。
※開室状況については、別途ホームページをご確認下さい。
京都市西陣地区にある「町家 学びテラス・西陣」
■今後のアントレプレナー育成プログラム~将来の社会を担って立つ人材の育成~について
私たちはこれらプログラムや拠点を通じて、何度も挑戦し、失敗も経験してほしいと思っています。壁にぶつかったときや失敗をした時には、「Innovation HUB」や「Innovation ラウンジ」に来て、文系・理系、学年、学部の枠を越えてむすびつくことで、きっと新しい発想がうまれます。京都産業大学は大学名の「産業」に、「新しい業(わざ)をむすび、そして新しいものを産み出す」という想いをこめました。「むすんで、うみだす。」姿勢をあるべき大学像とし、「建学の精神」に掲げる、「将来の社会を担って立つ人材の育成」のための大学づくりを全学で推進しています。
リンク先:
京都産業大学 アントレプレナー育成プログラム:https://www.kyoto-su.ac.jp/about/torikumi/entrepreneur.html
町家 学びテラス・西陣:https://www.kyoto-su.ac.jp/facilities/terrace/index.html