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祇​園​祭​は​学​び​の​フ​ィ​ー​ル​ド​②

2014 / 7 / 29 / 火

■祇園祭の宵宵山へ
こんにちは。教まちや事務局です。
さてさて今回も前回に引き続き、祇園祭を学びの場として活動する学生さんたちをご紹介します。
訪れたのは714日の夕方。日が暮れてくるにつれ、たくさんの人が四条烏丸界隈に集まってきます。
前回ご紹介した、池坊短期大学の学生たちが曳き初めをお手伝いしていた鶏鉾の提灯にも火が灯りました。

 

■綾傘鉾へ

  

本日は、綾傘鉾にお邪魔しにきました。
綾傘鉾はその名の通り傘の形をした鉾で、山鉾の中でも最も古い形態になります。2基の傘鉾が連なって巡行し、隊列としては祇園祭の鉾列の中でも最長だそうです。
またもう一つの特徴として棒振り囃子と踊りが有名です。
長さ約150cmほどの両端に約30cmの房がついた棒を、その名の通り振りながら踊ります。棒を振るうことで、周囲のさまざまな災厄を祓う目的があるといわれています。

■佛教大学の「祇園祭研修」と綾傘鉾
こちらの綾傘鉾では佛教大学のフィールドワーク授業「祇園祭研修」を受講している学生さんがボランティアとして活躍しています。 
この取り組みは、佛教大学歴史学部の八木透教授が、祇園祭山鉾の一つである綾傘鉾保存会理事を務めている関係から、14年前から始まりました。
今では京都の多くの大学で祇園祭を学びのフィールドにした授業を鉾町の協力を得て展開していますが、この綾傘鉾と佛教大学の取組がさきがけとなって、各大学と鉾町とのコラボレーションがどんどん広がっていったそうです。
毎年、前期に開講される「祇園祭研修」の授業では、6月末まで講義により民俗学的な視点から知識を深め、7月に入るとボランティア・スタッフとして実際に鉾町に入り、保存会青年部の皆さんと共にちまき入れ、鉾建てなどをお手伝いし、そして一番盛り上がる宵山と山鉾巡行に参加します。
今年の受講生は男女合わせて約80名。
ちまき入れ以降では男女で役割が異なり、男性は主に鉾建てや巡行での鉾曳きを担当します。女性はちまき売り、巫女さん、後援会席での接待の3つの役割を担います。
ちょうど訪問したときも、お揃いの浴衣を着た学生さんが綾傘鉾を支える後援会での接待業務に大忙し。


と~っても暑い日だったので、冷たい飲み物をお客様に振る舞っていました。

■棒振り囃子が始まりました!
綾笠鉾の特徴の一つ、棒振り囃子と棒振り踊りが始まるので、たくさんの人が集まってきました。

 

鉾のそばのテントでは、ちまきや手ぬぐいの販売をお手伝い。たくさんの人が集まってくれたので、売り上げは上々だったそうですよ。

巫女さんは休憩中で写真が撮れませんでした。残念・・・
この授業の受講生は主に1~2年生だそうですが、この経験からボランティアのリピーターになる人も多く、また授業として2~3年生次に提供されるインターンシップ科目が用意されているので、これを受講することでより深く「祇園祭」と関わることができるカリキュラムになっているんだそう。過去の受講生には綾傘鉾保存会青年部に入って活動を続けている人もいるのだとか。

■ボランティア中の学生さんたちにお話を伺いました。
ボランティア中の学生さんにお話を聞いてみたところ、なんと就職活動中の4年生でした。「ずっとこの授業を受けたかったのですが、昨年まではほかの授業で忙しくて、時間が作れなかったんです。今年はほぼ単位も取り終って時間に余裕ができたので、就職活動はあるけれど、絶対受講しようと思いました!」。

また別の学生さんは「1年生です。お祭りが好きなので、受講しました。浴衣は保存会の方に着せていただきました。着慣れないので苦しいですが、京都ならではのお祭りに関われてうれしいです。」とお話ししてくれました。

 

以上、2回に分けてお伝えした祇園祭に関わる大学と学生の活動の様子でした。

次回は、京都外国語大学の取組をご紹介します。お楽しみに~。

 

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