「加盟校レポート」5 小学生のための連続講座「子ども教室」:平安女学院大学 広滝道代先生
■広く社会と連携し、自ら学び行動する学生を育てる
こんにちは。教まちや事務局です。
今回は、加盟校レポート第5弾。
ご担当いただくのは、平安女学院大学 子ども学部長の広滝道代先生です。
平安女学院大学子ども学部が実施している“小学生のための連続講座「子ども教室」”についてのレポートです。
それでは、広滝先生宜しくお願いいたします。
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平安女学院大学子ども学部は、広く社会と連携して、自ら学び行動する学生を育てています。その一環として高槻市との間で、教育・保育等の分野における多様な協定・覚書を取り交わし、学生が高槻市内の小学校・幼稚園・保育所での教育活動・地域活動を行う機会を豊富に確保しています。
学生が、社会的・職業的自立に必要な能力を育むことによって、昨今の厳しい就職状況の中、100%の合格率で小学校、幼稚園、保育所、社会福祉施設へと巣立っています。
■子どもたちに「学ぶ楽しさ」「知る喜び」を知ってもらおう
「子ども教室」は、地域のニーズに応え、本学部の教育研究活動の特色を活かして、大学教員自らが子どもを対象として実習、実験、野外活動などを企画実施するものです。さらに、学生がそれをサポートしています。
2012年度から2014年度の今に至るまで夏休み期間を中心に高槻キャンパスで「子ども教室」の連続講座を実施しています。この教室は、高槻市ならびに高槻市教育委員会の後援を受け、地域連携の一環として正課の授業「教職総合演習」の体験学習として取り組まれています。
この取り組みによって、学生は教育実践力を高め、子どもたちは、知的好奇心をくすぐられるとともに、自ら学び行動する力を身につけます。
■どんな教室があるのでしょう
【教室その1】
「身近な自然の観察を科学者の視点でしてみよう」
自然を観察するとき、見たまま、聞いたまま記録することはとても大切なことです。しかし、この教室ではちょっと視点を変えて身近な自然をより楽しく科学者っぽく観察する方法をアドバイスします。簡単に言えば、観察するときに比べるものを用意するということになります。
比べ方には2種類あります。
一つは図鑑、教科書などに掲載されている一般に知られた知識と比べることです。自分で観察してみると本に書いてある内容と違うこと、説明できないことを見つけることがあります。
もう一つは、同じもの、条件を変えて観察してみます。例えば、同じタンポポでも原っぱの真ん中と木の脇に生えているものは何か違いがないでしょうか。太さは?色は?生えている数は?違いを見つけたらここからが勝負です。その違いの理由を自分なりに考えてみましょう。もしかしたら科学史に残る大発見ができるかもしれません。
というような教室です。小学校5~6年生を中心に年少の兄弟も参加しました。大変盛況でした。
【教室その2】
「身近なもので楽器を作ってみよう」
「音ってどうして出るんだろう?」
「音の高さは何によって決まるんだろう?」
「そもそも音って何?」
そんな疑問に答えながら、身近な材料で楽器を作ります。特殊な技術、特別な材料は必要ありません。音の鳴る仕組みを理解すれば、ちょっとした工夫で身近なものが立派な楽器に変身します。いい音を出すためには少し手間はかかりますが、この世で、ただ一つの自分だけの楽器の完成を目指して、一緒に取り組みましょう。
楽器が完成したら、さあみんなで合奏です!
というような教室です。小学校3~6年生が思い思いの楽器を作りました。中には、小学校1~2年生でも保護者と一緒に、世界に一つの手作り楽器を作成しました。一所懸命がんばった子どもたちは、喜び一杯の表情になりました。
その他、10の子ども教室をさまざまな趣向を凝らして同時に開催しました。
今年度(2014年度)の参加者数の延べ人数は約3,000名で、中には複数回参加する小学生や、家族で参加する人もいて、大変好評でした。
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広滝先生ありがとうございました。
そのほか「子ども教室」では、親世代、祖父世代の遊びを楽しむ「昔の遊びを楽しみながら、夏を元気に過ごそう!」や「ゴム鉄砲に挑戦!」、おもちゃのケーキ工作を楽しむ「五感をひろげて造形遊び」、「水族館・動物園・昆虫の世界・自動車を折り紙で表現してみよう!」「お味噌作りを体験しよう」といった多彩なプログラムが開催されていました。
参加者は、親子で楽しみながら、学びを深めることができます。
学生は授業補助として参加することで、小学校教育の体験学習の場となります。
そして、主催側、参加者側が学びを通じて交流を深めていく地域連携の貴重な場となっているんですね。
以上、加盟校レポート第5弾、平安女学院大学編をお送りしました。