トップページ ニュース SDGsレポート第4回:学校法人光華女子学園「女子学園として80年間続けてきた取り組みは、SDGsの考え方そのものです」

SDGsレポート第4回:学校法人光華女子学園
「女子学園として80年間続けてきた取り組みは、SDGsの考え方そのものです」

2021 / 5 / 19 / 水
京​都​光​華​女​子​大​学

こんにちは。教まちや事務局です。
大学コンソーシアム京都加盟校のSDGsに関する取組を紹介する「SDGsレポート」第4回です。
今回ご紹介するのは、学校法人光華女子学園での取組です。学校法人光華女子学園は、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・短期大学部・大学・大学院を有する総合学園として、仏教精神に基づく「おもいやりの心」を育む教育を展開されています。SDGsの理念に通じる、各学齢に応じた活動をご覧ください。

執筆者:学校法人 光華女子学園 企画財務部 垣貫 昭香 氏

光華女子学園は、昭和14年、東本願寺の故大谷智子裏方(昭和天皇妃の妹君)の願いによって設立され、2020年に創立80周年を迎えました。建学の精神「仏教精神に基づく女子教育」、校訓「真実心」を掲げ、おもいやりの心を持ち、他者への配慮や共に支え合うことができる女性を育成してきました。この理念は、誰一人取り残さない世界の実現を目指すSDGsの考え方にも通じています。
今回は、本学園が取り組むさまざまな活動の中から、特徴的な活動をご紹介します。

■地域社会と共生した「エコキャンパス」の実現へ<学園>
環境問題に対して深い関心を抱き、環境配慮活動を自然に実践できる人材育成のため、学齢に合わせた持続可能な環境教育を推進しています。学園創立70周年を記念して設立された「KOKAエコアワード」では、学生生徒等や教職員が一同に環境問題の解決に取り組んでいます。こうした教育を通じて、地域社会と共生したエコキャンパスの実現を目指します。

■女性キャリア開発研究の推進<大学・大学院・短大>
 2016年に開設した女性キャリア開発研究センターでは、ライフコースに沿った女性のキャリア形成とその手法を社会に提言するため、女性が働き続けるためのシステム構築の研究や、高等教育機関での学び直し(リカレントプログラム)を推進しています。女子大学ができることは何かを考え、本大学を含む京都の女子大学の提言により、女子大学連携ネットワークを形成し、情報提供・課題解決に取り組んでいます。

■地域をつなぐ「健康創造キャンパス」の実現へ<大学・大学院・短大>
学園創立80周年に際し、来る2030年に向けて策定された「光華ビジョン2030」。「ワクワク感が漲るプラットホーム校」を掲げ、「健康創造キャンパス」の実現を目指しています。
本大学は、医療福祉・健康栄養・心理・看護といった人々の健康に関わる学部を擁しています。これらの学部学科が連携し地域の健康に多角的にアプローチするため、病院、企業、他大学などとの産官学民の連携を通じ、健康に関する問題に真摯に向き合っています。
これまでも、嚥下食開発の知見を生かして、特定の栄養素を含む機能性和菓子を開発したほか、女性アスリートの健康と栄養に関する研究や、センシング技術を生かした看護・介護動作の評価システムの開発に向けた民間企業との共同研究などを行っています。

■女性目線の防災に取り組む「京都光華防災サークルDaisy」<大学・大学院・短大>
本サークルでは、女性だからという理由で災害時に不利益を被らないよう女性視点での防災啓発活動、男女共同参画視点の減災リーダーの育成に取り組んでいます。京都府総合防災訓練に参加して乳幼児や妊産婦のための防災について学習するなど、地域社会や行政機関、他大学とも連携して積極的に活動しています。今後は、光華幼稚園での防災ゲームの開催や、親子向けの救命講習の実施を計画しています。

■多様な人々との相互理解につながる「光華論理プログラム」<高等学校・中学校>
グローバル社会において異なる文化的背景や価値観を持つ人々と交流をはかるためには、相互理解を促すコミュニケーション力と、多様性を認め合うグローバルマインドが求められます。他者の思いを理解し、自分の思いや考えを伝えるための論理的な思考力、判断力、表現力を養う取り組みが「光華論理プログラム」です。授業内だけでなく、学校行事や探究活動においてもディスカッション・協働の取り組みを強化し、生徒の言語活動を推進しています。多様な人々と協働することで、課題を解決する力が身につきます。

■「光華サイエンスプログラム」で地球規模の課題に取り組む<高等学校>
本プログラムでは、生徒自身の興味のある事柄について、(1)仮説を立て、(2)実験を行い、(3)結果を考察し、(4)仮説を検証するというステップを繰り返し、科学的な探究を行っています。2019年度は、漁業系廃棄物を活用し、腎臓病患者に食の豊かさを届けられるように低カリウム野菜を栽培する研究を行い、「マリンチャレンジプログラム2019」に採択されました。理科教育の観点から、世界規模の環境問題に積極的に取り組んでいます。

■フィンランドとの提携<小学校>
本小学校では2020年度、フィンランド・ボルヴォー市のケヴァントクンプ小学校と姉妹校協定を締結し、交流活動をスタートさせました。デバイスを通じた交流等によりお互いを知り、異文化理解を推進しています。世界的な教育大国で、SDGs達成度も高いと言われるフィンランドから刺激を受け、学びを加速させていきます。

■身近なことから取り組む「食育」「環境活動」<幼稚園>
命の大切さを食から学ぶ「食育」として、園庭で季節の野菜や果物を園児自らが栽培、収穫後に調理します。その他、廃材を使った工作や、ごみの分別回収などの環境教育・環境活動を展開しています。

本学園のSDGsに関する取り組みは、Webサイト「学校法人 光華女子学園×SDGs」をご覧ください。
https://gakuen.koka.ac.jp/sdgs/

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