「加盟校レポート」2(前編) 全学FD/SD研修会:京都産業大学/障がい学生支援推進団体あすか
■「加盟校レポート」シリーズ 第2弾:京都産業大学(前編)
こんにちは。教まちや事務局です。
今回は「加盟校レポート」第2弾ということで、大学コンソーシアム京都でFD企画研究運営委員を担当されている京都産業大学法学部教授耳野健二先生からのご紹介です。
「障がい学生支援推進団体あすか」の代表をされている京都産業大学法学部4年生の辻悠佳さんが記事を執筆してくださいました。
辻さんにレポートしていただくのは、2014年5月28日に京都産業大学で開催された障がい学生支援推進団体あすか主催「平成26年度第2回全学FD/SD研修会」です。
今回は前編として、研修会の主催団体でありブログ記事執筆者の辻さんが代表を務めている「障がい学生支援推進団体あすか」について、研修会の企画趣旨についてをご紹介いただきたいと思います。
辻さん、よろしくお願いします。
京都産業大学4年生の辻悠佳です。よろしくお願いします。
私が代表を務める「障がい学生支援推進団体あすか」は、2013年11月に4名の学生が設立した団体です。現在は、京都産業大学をはじめ、他大学の学生有志で活動を行っています。
主な活動内容は4つ。
①障がい学生と障がい学生支援を行う学生を対象にしたフォーラムの開催
②各大学の情報交換と成果、課題の共有を図ることを目的としたワークショップの企画・開催
③大学を超えた情報交換を目的とした継続的なネットワークの形成
④指導者側の理解を深める活動
「あすか」には明日が香る・飛ぶ鳥・明日の花というポジティブなイメージがこめられています。「あすか」の鳥は、不死鳥を、花は、明日の希望という花言葉から、ハマナスを採用しています。
■「あすか」の思い
現在の大学における障がい学生支援は、各大学等が独自にシステムを構築し運営しています。
このため、大学等ごとの適切な“学び“の支援には大きなバラつきがあり、自ら希望する大学に進学したのに、障がいを持たない学生と同じ“学び“を得られずに苦しむ障がい学生も少なくありません。
また、障がい学生支援を利用している障がい学生も、他大学の支援の現状を知るすべがないために、自ら所属する大学に「より良い障がい学生支援」を求めて声を上げることが非常に困難です。加えて、障がい学生を支援している学生たちも、自らの大学支援体制への疑問について尋ねたり、支援に関する悩みを相談できる場がなく、もどかしい思いを抱えています。
私たちは、障がい学生支援が抱えているこれらの問題を、学生の立場から考え、改革に向けた行動を起こす必要があると考え、「あすか」を立ち上げました。
■全学FD/SD研修会
今回の「第2回全学FD/SD研修会」の企画目的についてお話ししたいと思います。
「障がい学生支援」は、これまで講演を通じて教職員が理解を深める機会は提供されつつも、実務的な疑問(授業での対応方法等)を解決するための具体的かつ深い議論まではなされていないように思っていました。
そのため、障がい学生を受け持った教員は、どのように対応したらよいのか懸念する現状がある中、今回の研修会では実務的な疑問を解決するための一つの方法として、聴覚障がい学生を受け持った経験のある本学教員による文系・理系の模擬授業と、本学の障がい学生による解説を行いました。これは、障がい学生に限らず、すべての学生にとってわかりやすい授業(「ユニバーサルデザインの講義」)とは何かといった、より実践的な手法としても理解を深めていただくことを目的に研修会を企画しました。
■後編へ続く
今回は前編として「障がい学生支援推進団体あすか」についてと、「平成26年度第2回全学FD/SD研修会」の企画趣旨をご紹介していただきました。
次回後編は、「平成26年度第2回全学FD/SD研修会」開催の様子を辻さんにレポートしていただきます。
お楽しみに。
※研修会の様子は、京都産業大学ホームページからもご覧いただけます。
※「障がい学生支援推進団体あすか」の活動については、ホームページ、Facebook、Twitterでご覧いただけます。